良い人のふりをして、攻撃してくるカバードアグレッションとは!?
カバードアグレッションとは?
カバード(隠された)アグレッション(攻撃性)。つまり、攻撃には見えないように、攻撃してくる事。
ダイレクトに攻撃してくる人への対応は比較的簡単である。
なぜなら、ダイレクトに攻撃しているが故に、第三者から見ても攻撃していることが明白であり、仲間を作りやすいから。
また、ダイレクトに攻撃するタイプは、他にも敵を沢山作っていることが多い。
しかし、カバードアグレッションの場合は、周りから見ると「良い人」や「常識人」に見える為、本人ですら攻撃されていることに気が付かない場合もある。
カバードアグレッションの特徴とは?
2010年にパーソナリティー心理学のジョージサイモン博士が調べた研究によると、大きく3つある。
- 自分にとって都合の良い相手のみ、仲間にする傾向がある。
- 権力者に取り入るのが上手い。そのため、下手に敵には回せない。
- 相談に乗るのが上手く、個人の情報収集に長けている。それを利用して人間関係を制限してくる。
更に細かく、7つの特徴がある。
1、純粋、無知、混乱を装う
知らないふりをする。自分に都合の悪い部分は知らないふりをしたり、バカなフリをしたりする。
2、回避傾向がある。直球の質問には答えない。
言質を取られたくないため、回答をうやむやにする傾向がある。
3、よく嘘をつく。
わざと重要な部分をぼかしたり、言い忘れたりする。それによって相手に都合の良いような誤解を生ませて、コントロールしようとする。
4、急に怒る。
本当に怒っているわけではなく、怒ることにより相手をコントロールしようとする。
または、コントロールに失敗すると急に怒る。怒る場所もしっかりわきまえており、第三者がいるところなどで怒るため、こちらはなだめる側に回らざるを得ない。
5、被害者を装う。
どんなに自分が悪くても、被害者を装う。外部環境のせいにすることにより、相手の同情を誘う。
6、正当化や矮小化が多い。
もっともらしい理由をつけて話すことがある。自分の非に関しては小さく説明する。
7、罪悪感を恥を使う。
相手の失敗や恥ずかしい体験を利用して、心を操作しようとしてくる。
カバードアグレッションへの対処法は?
- 権力者に取り入る事を得意とするが、取り入る人の役に立とうとするかと言えばそうでもなく、利用しようとしているだけなので、付き合わないようにするのが良い。
- 自分の個人情報を与えない。
- 敵にすると面倒くさい為、手の上で転がされているフリをするのが良い。
更に詳しく、5つの対処法がある。
1、自分がNOというラインを決めておく。
そのラインを超えてきたら、丁重にお断りする。文章にして紙に書いておくと効果的。
例えば、
- 自分が耐えられる限界はどこなのか。
- 相手がその限界を超えてきたら自分は何をするのか決めておく。
- カバードアグレッションに対して、自分が求めている物は何なのかを考えておく。関わる目的がないなら関わらない方が良い。
- いざというときに自分をサポートしてくれる人を探しておく。自分に対して、客観的に意見を言ってくれる人等。
2、カバードアグレッションの戦略を意識する。
何が目的かを知る事が出来れば対処できる。
カバードアグレッションは基本的に、どこかに向かってコントロールしようとしてくる。
明確な着地点が分からなくても、方向性だけわかれば大丈夫。
わざと、逆のことを言って、相手が反発してくるかを見る事により、コントロールしようとしている方向をある程度把握しておく。
相手の目的地方向の意見を言うと、テンションが上がる等の分かりやすい反応をすることがある。
3、絶対に言い訳を認めない。
カバードアグレッションは少しでも譲歩すると、それを利用してどんどん付け入ってくる。
理由付けはなんとでも言えるため、理由は無視して、行動だけを見て判断するようにする。行動や事実だけを見る。言い訳に対して絶対に譲歩してはいけない。
4、ダイレクトかつストレートに要求、質問し、ダイレクトな反応だけを受け入れる。
カバードアグレッションは物事を話すとき、変化球で来ることが多い。
細部をぼかしたり、遠回しに話したり、わざと大事なことを話さなかったりする。
はっきり言わない場合は、こちらからはっきりダイレクトに質問し、イエスかノーかを聞くようにする。
カバードアグレッションは、ストレートな質問や言質を取られることを嫌う。
5、WIN-WINな関係を装う。
カバードアグレッションは負けを嫌う。
うまく対処する事により、手ごわい相手だなと思わせるまでは良いが、こちらが勝ってしまうと激しく抵抗してくる。
メンタルの消耗戦に持ち込まれるため、自分の損切ライン以外は全て譲ってあげると良い。
まとめ
「彼を知り、己を知れば百戦殆からず」とあるように、カバードアグレッションの特徴を知り、対処法を身に着ければ、もっと楽な人生を歩めるかもしれませんね!